The Planets Encounter 2209

 このオリジナル・ストーリーは、西暦2209年元旦から2月頃まで…の話になります。島大介はディンギル戦役を辛くも生き延びて、火星・メリディアニ盆地に再建された<火星基地>メリディアニ・ベースにおいて、新しく配備された無人機動艦隊50隻をコントロールする任務に就いています……

「無人機動艦隊」

 こいつは、映画「ヤマトよ永遠に」に登場する、有人基地の一角に位置していた「無人艦隊コントロールセンター」で島と徳川が担当していたものとコンセプトは同じです。ただ、このオリストの世界ではデザリアム戦、太陽の膨張事件、ボラー連邦との戦い、またディンギル戦を経て地球の科学は格段に進歩していまして、「永遠に」の「無人艦隊」と、2207年以降に島が指揮するようになる「無人機動艦隊」とは、似て非なるもの、という設定。(最新の無人機動艦隊/2210年〜の状況については、こちらを参照→

  実は、「ヤマトよ永遠に」で島大介の率いた無人艦隊があっけなく全滅したのを、ERIはずーーーっと悔しく思っていました。

 テレサという超常の力を持つ恋人に救われた彼は、命の尊さ、犠牲にならなくてもいい命を出来る限り救うことの重要性を、誰よりもよく思い知っているはず。「永遠に」では「あの艦隊に、俺が乗り組んでいたら!」と一旦は自ら出て行って闘うことを選んだ島ですが、それでも「完結編」のディンギル戦で、ヤマトをかばってハイパー放射ミサイルを受けた地球防衛軍の僚艦を成す術もなく見守ることしかできませんでした。「以前担当していたあの無人艦隊が、もっと役に立つ艦隊だったら」とどれだけ悔しく思ったことでしょう。無人の艦艇なら、盾にしようがどうしようが、かまわないわけです…中には誰もいないんですから。ただ当時、無人艦隊にそれだけの機動を要求できたかと言えば、それは「否」でした。そこで、デザリアム戦役で「それっきり」になってしまったかに見える無人艦隊の構想を「島が生きているERIの脳内ワールドで」再構築してみたのです。

 島と徳川太助がなぜあの部署に配置されていたのか…は、本編の原作シナリオを創った方がたにしかわからない永遠の謎です。しかし、島にとっての「自分の操る艦のあからさまな敗北」は、あの無人艦隊の壊滅だけ(※)…ということを考えても。彼は、もう一度チャンスを与えられればきっと、無人艦隊を再建したいと思うはず…。

 

 そこで、<Planets Encounter>プラネッツ・エンカウンター、と呼ばれる「軍事演習」をその活躍の舞台に選んでみました。ホンモノの戦いは、ERIはあんまり描きたくないので。この演習のモデルは、日本も参加している「環太平洋合同演習<RIMPAC>」ですが、実際のリムパックはこの話のようなものではありません(w)ご承知おき下さい。ほぼ毎年行われていること、広い地域が参加すること(リムパックには日本、アメリカ、イギリス、カナダ、韓国、チリ、…などが参加します)多数の艦船…空母、駆逐艦、巡洋艦、潜水艦,掃海艇、フリゲート艦、補給艦、…などが参加すること…などといった、特徴的な部分のみを参考にしただけです。あくまでもこの軍事演習プラネッツ・エンカウンターは「宇宙戦艦ヤマト」っぽい「スペース・ファンタジー」なんでございます。

 この話はさらに,オリスト「奇跡」へとつながっていきます。そこではこの合同演習での功績を認められた、島を含めた数人が外宇宙への特殊な旅へと赴き、さらに色々な人が生きて帰って来たりします(w)。

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 と言う訳で。能書きはこの辺にして、本編へなだれ込んでみたいと思いまーす…(w)。冒頭、某超時空要塞アニメをご存じの方には「どーーっかで見たぞ」な展開がございますが、それもご愛嬌ということで(爆)ひとつよろしく。あ、そうだ。このオリストは珍しくERIのオリキャラばっかりで話が展開します、スイマセン。以下に簡単にキャストのご紹介を。

 

島 大介   (無人機動艦隊・指揮隊長)
徳川 太助(同・副長/整備長)
大越 学/神部 理生/竹村 春樹/新田 秀一/海江田 猛/梓 俊夫/瀬尾 六郎/槙田 竜士/(無人機動艦隊・管制官)

風渡野正(戦闘巡洋艦アルテミス艦長)
富樫絢子(同・副長)
奏ひろみ(戦闘班長/砲術長)
メリッサ・オニール(航海長/操縦士)司花倫(航法士/副操縦士)
レジーナ・織方(工作班長)
立川紀子(通信長)如月望美(通信補佐)
兵藤美咲(観測班/レーダーオペレーター)
斉藤さやか(機関長) 

進藤宗吾(戦闘巡洋艦ラグナロク艦長/仮想敵軍・総大将)
テオドール・ボストリコフ(戦艦タイコンデロガ艦長/地球艦隊総司令)

藤堂平九郎(地球防衛軍総司令本部長官)
地球連邦大統領とお役人たち
 


(※ 「1」=勝って生還。「さらば」=テレサの反物質に助けられ,ヤマト自体は島が操縦してったわけではないけど一応、勝利。「2」も似たよーなもの。「新た」=スターシャのおかげ(?)&「永遠に」=サーシャのおかげで勝ってます。「3」=色々あったけど、生還してます。「完結編」=途中で島は脱落…でも「これで地球を護れた」と思って彼は戦線離脱したでしょう。自分の船が成す術もなく完敗、だなんて、そんな屈辱、島にとっては無人艦隊しかないんです。プライドの高い意地っ張りの彼が、その屈辱をそのまま放置すると思えます???笑 …そうじゃなくても、戦闘員の激減している当時の地球には、人員の犠牲を極力抑え、遠隔操作で戦える艦船が必要だったはずです)


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