感想文(4)

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 ウチューゥセンッカンヤーマートーーーッ(by高見沢)

  ……って、発進して行きましたね。アクエリアスの表面に舞い上がった氷の粉塵、七色の衝撃派…(出るのかな?出るのかな、ああいうの!)



 …ERIはアルフィー嫌いじゃないんで(妹がめっさファンだったもんで、むしろご贔屓でもある)否定する気はないですが、高見沢さんの詩って相変わらずクドいよね…(w)。特にエンディング。字余りのよーな歌詞の収まり方が「ああ…アルフィーやな〜」って妙に実感したわ(爆)。

(ここだけの話…。11/28の試写会に、ささきいさおさんが応援に来られたのは皆さんご存じですね。主題歌と真っ赤なスカーフをフルコーラス熱唱してくださったんですが、本編映像ではアルフィーが高らかに歌ってるわけですよ、「主題歌」を。ささきさんぶっちゃけ出番無し……なんで主題歌、ささきさんじゃなかったんでしょう……。当日、試写会をご覧になったささきさんですが、ご自分は今回関わりがないのに終始にこやかでいらして…。その懐の大きさを改めて痛感しました。エンディングテーマはアルフィーでもいいけど、発進のときの主題歌は佐々木さんが良かったなあ…。しかも蛇足ですが…ささきさん大熱唱の横で会場に設置された歌詞の電光掲示板には誤字が…「笑顔で答え〜」が「答へ」ってなってた……orz)

 地球から発進した6000隻余の移民船団、月面基地から発進した第7・8・9護衛艦隊。その先頭に立つのがヤマト。壮観です。



<ERIのしつこい緑眼鏡賛辞>w

 前回(3)では書かなかったんですが、新生ヤマトの操縦桿の件と、上条くんの立ち位置について、です。


☆ 操縦桿。
 ええ、ERIはバリバリの航海班なので、操縦桿は凝視しておりましたよ。形状、動作。かつてのヤマトの操縦桿はかなり独特(w)でしたが、今回のものは…比較的現在の大型航空機に近いモノがあります。
 今回、ブルーノアの操縦桿、新生ヤマトの操縦桿、移民船の操縦桿…と見ていて、微細なデザインの違いはあれど全部がジャンボ旅客機みたいな形状だったことに気がついた方も多いでしょう。設定資料集には何と書かれているんだろう?メカニックメモリアルには関連した記載は皆無でしたが…。
 なので、操縦に関してはきっとかつてのヤマトとは較べものにならないくらい容易になっているのではないかということが想像できます。現実に、コバ、桜井、古代が操縦を担うシーンが登場。その後、上条までもが「俺が入る」と言っている。きっとワープも簡単です…貨物船までワ—プするご時世、「ゆき」のワープは桜井がやってたぽいし。そーいう意味ではかつての緊張感はゼロ。
それに由来した人間ドラマもゼロ。

 ああ……そうか。
 それほどまでに「島大介」の存在は大きかったんだ。

 旅客機のような、操作性の良い操縦桿に、ERIは改めて深い喪失感を覚えました…。「島大介」を失った人類、そして真田さんたちが、いかに「新生宇宙戦艦ヤマト」を簡素化、高性能化させなくてはならなかったかを痛感したわけです。

 ある島大介ファンが言っていましたが「完結編」でのヤマトの最期は、戦死した島の遺志(魂、とか言いたくないんだけどさ)が沖田さんの決して達者とは言えない操縦技術を導いて、アクエリアスの水柱の自爆ポイントまで行かせたのだ、と。
 そんじゃあ、掘り起こされて簡素化された操縦系統を備えた新生ヤマトには、もう島大介の遺志は乗っていないのか…。そういうことになりますね。

 ——それは、哀しいことなのか、それとも…喜ばしいことなのか。

 ERIは個人的には、航海長島大介はそれを「喜ばしいことだ」と思うに違いないと感じます。いつまでも親元にいては成長しない。島くんが航海長だった時、何を常に第一義に考えて来たかと言えば、それは「自分」のことではなく「ヤマトとその航海の成功」でしょ?だったら、これでいいんですよ。誰にでも扱える、簡素化された操作性の良い操縦系統、それが島大介にとってもヤマトに対して望んでいたことだろう、とERIは思うのです……。

☆ 上条くんの立ち位置のハテナ。
さて、これも突き詰めて行くとちょいと面白いかも。
 今回、上条自身が自分の階級を口にしています。「一等空佐」。一佐、つまり大佐ですよ。21で一佐て。自衛隊じゃあり得ないですが(w)まあそれは良いとして。ま、つまりは上条はかなりの実績を持っている経験者だと思っていい、ということです(どういう経験なんだろ…ここまでが平和なはずの地球で?)。少なくともただのパイロット(無位無官に近い?)のコバよりは、ずっと偉い人のはず。

 古代がブルーノアで彼を救出し、直後に敵襲を受けた時、躊躇いなく全員がその持ち場に滑り込んだ。桜井はレーダーだから艦首から向かって右端に、そして上条は元の自分の席に、そして古代が操縦を、大村さんがその補佐でしょうか左端に。インパネを見たらすぐ分かる作りなんでしょうね。
 そしていきなりの実践、古代の戦闘指揮に狼狽えずさっと応えたわけですよ、上条は。(桜井は戦闘機動が初めてだったのか、かなりビビってました。商船学校出身ですから、艦の操縦が出来るとは言っても戦闘機動は習って来ないわけです。無理もないです)そこで、古代としては「コイツは使えるぞ」と判断した。


 さて、で、新生宇宙戦艦ヤマトの復活に当たり、なんで上条がストレートに戦闘班長なのか?ってことです。

 コバ、上条に初っ端から突っかかってますよね。理由は簡単です。だって、それまで一緒にアクエリアスで訓練積んで来たわけではないし、まして上条は艦長が拾って来た『負け犬』です。全滅した第一次船団の護衛艦隊旗艦の戦闘班長ですよ?お前が第一次船団を全滅させた張本人だろ、という思いがコバにはあるわけ。気に入らないよねそら。一等空佐がナンボのもんだよ、お前のせいで3億全滅だろ!?って言ったか言わなかったか…くらいのモンですよ。
 コバが喧嘩っ早くてハラハラし通しのERIですが、上条に対してはコバの気持ちは分からなくはないんです。コバはヤマトをとっても大事に思っていますから…(で、最後にはホ〜〜〜ラ、上手く波動砲が撃てなくて、艦長にどけ!って言われてるじゃん。続編の人間ドラマでは上条とコバの絡みもあると面白いなあ……基本、ウマが合わないわけじゃないと思うんですけどね、この二人は。付き合って行けば良いライバル同士になるはずです)



 でね、ここでハテナ?なのよ…
「新生ヤマト戦闘班長のナゾ」。

 真田さん&次郎くん、新生ヤマトの各部署リーダーになれる人材を予め集めていたっぽい節がありますが、「ポスト戦闘班長」たる人材は揃えていなかったんだろうか???

 新メンバー各人が、マルチな能力者だというのは分かります。特に、コバは非常に能力が高い。美晴先生もそうかもしれませんし真帆ちゃんもそうでしょう。で、桜井は(ERI的な見解では)事前に真田さんと次郎が派遣した運行系統の人材だとして(大村さんは偶然のおまけ?いや、古代と連絡を取っていて、以前から大村さんのことは真田さんも知っていたのでしょう。そうに違いない・w)じゃ、戦闘班長は…?
 できそうな人間、というと、やっぱしコバくらいしか思いつかないんですよ。
どう??
 だとしたら、コバの過剰なほどの自信満々な態度にも説明がつきます……彼はマルチタレントとして、いわば航海班、戦闘班、艦載機隊全部の長として動けるほどの能力を持っている、と「真田さんに」認められていた…といっても過言ではないわけ。あの用意周到な真田さんが「戦闘班長」を用意していなかった…とは思えないし…。上条と古代との邂逅は偶然でしかない。だとしたら。(えっ??シナリオの不備??………それを言っちゃあおしまいですがな…)
 いよいよ、コバ、あんた一人でヤマトやる気だったのね!?と呆れ果てそうです……(きっとマジでヤル気だったのに違いない。コバ、面白過ぎだよアンタ!!)



 さて、話が大幅に逸れました。
 発進したヤマトでは、アマールまでの航路と護衛作戦の詳細がブリーフィングルームにて討議されています。



<美晴、で結構ですよ♪>

 ヤマトが率いる第三次移民船団の航路図を解説する桜井洋一くん。
「——アマールまでは約2万7千光年。我々はアマールの月まで数回のワープで到達する予定です」

 桜井は資料(パンフとか)によると「操縦班長」兼「ECIナビゲーター(真帆の補佐)」であります。その昔、ヤマトの航路の説明は航海長・島大介の役目でした。かつては島が一手に引き受けていた仕事を、操舵=小林、航法=桜井、というように分担制にしたようです。休憩室でも書いたけど、本来パイロットはナビも出来て当たり前。その意味では今回の分担制は妥当です。(ただ…劇中、上条までが「俺が代わる」と言い出すシーンがある。そこまでカンタンになっちゃったのかな、という失望感がない,と言ったらそれはウソだけどね…)
 いや…、かつてのヤマトでも、島の補佐で太田くんもいたよ?でも、島がワンマンでほとんど全部やってたよね(w)。太田の役割は強いて言えば航海に特化した電算、だったのでしょうか、ね。
 
 さて、第一・第二船団はいずれも、地球から1万7千光年の位置で敵の攻撃に遭っています。
「我々は第三次船団の移民をアマールへ送り届け、船団を再び地球へ連れて戻らなければならない」
 古代のその言葉に、顔を見合わせ頷く徳川と木下(この二人は職掌上においても多分個人的にも仲良しなのね、とERIが思った理由はここ)。
「移民船の準備が整い次第、一回目のワープに入る」
 皆、心して任務に当たれ。そう大村さんと古代が檄を飛ばし、一同解散。ここでまたニューキャラが追加されます。



「あの、…佐々木先生」
「ん〜?」
 古代が呼び止めたのは、実写版の高島礼子…じゃなかった佐々木美晴(26)。
 この佐々木美晴ってキャラがまた、アクが強い……艦長に「ん〜?」って…。
ポッケには両手突っ込んだままだし!
「さっきから気になってたんですが、…それは」…佐々木の頭に乗っかるゴーグル。
「ああ、言いませんでしたっけ?あたしこう見えても、こっちが本業なんですよ」
「は…はあ」
「それと、先生ってのはどうも苦手で。美晴、で結構ですよ」

 …いきなりオンナを出す美晴姐さん。天然なのか計算づくなのか判断に迷うね、ね?古代くん?(w)
 案の定、古代、目をぱちくり。内心(ゴーグルって…俺も艦載機出身だけど…使わねーだろアレ?…しかも…医者ってのは変なのが多いな。これまたうっかり怪我できないじゃないか…最初は獣医で今度はアラサーのアラレちゃんかよ
 …というのは冗談ですが。ヤマトの医者はいつもハズレ(爆)だと、古代はきっと思ったに違いありません……。
 そしてもう一個追加。古代の内心(怪我したらこのキレイなネーちゃんに治療されるわけだ……ユキがいなくて不幸中の幸い
 あわったったったたっ…。次行こ次。



 第一、 第二エンジン点火!
 移民船の操舵室(なんか一列だったね…。どういうカンジ?説明が欲しかったっす)、エンジンルーム。ワープに向けて高速回転を始める波動エンジン。
(第一、第二、って言ってたけど、直後の画面の移民船のノズルは4基ある。あれ、二つは補助エンジンなのかな?)

 最初の長距離ワープに入る移民船団。ヤマト、そして護衛艦隊もワープに入ります……。

 

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(5)<ウエスト星間国家連合 議会場> へつづく