感想文(3)

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<アクエリアスヘ…>

 AQUARIUS EXPRESS、と横っ腹に書いてある地球連邦の船が、アクエリアスの裏側へ向かいます…(なんで裏側だって分かるかというと、左向こうに地球が見えてたから。しかも、地球からはそこにドックがあって色々と出入りしているのが「見えない」から)。定期便があるんですね。だから、結構色んなヒトがアクエリアスには出入りしていたらしいです。

 氷に閉ざされたドック…ACCESS BAY-03。(つことは、01と02も隣にあるのか?)真田さんが古代くんを連れてくぐったゲートのその先には……

「…これが、新生宇宙戦艦ヤマトだ」
 凍れるドックに佇立する、あの懐かしい船体……



 てれれーんれれ〜んれれれ〜…てれれ〜〜れれれれ〜♪(分かる?)…



 真っ暗な第一艦橋に一人、入って来る古代。(このシーンも、かつての作品に対するオマージュですよね。誰がかけようと言い出したのか、沖田さんのレリーフもあるし。新しく作ったのか、それともこの場所で拾った、昔のままのものなのか…。アレを見上げて、沖田さん……、なんて言ってるうちに、スイッチ類がぴょよ〜〜〜んと点灯して……と一瞬で想像しませんでした?皆さん)

 躊躇いなく艦長席へのぼり、腰かける古代。
 心に思うのは、雪の安否。
(ユキ、…俺はお前が死んだとは思っていない。待っていてくれ…例え地獄の底まででも必ず助けに行く。でもその前に…人類を救わなければ)
 

 <ERIのハテナ?>
 古代くん。そういえば、いつから雪を「お前」呼ばわり?あれ?前からそうでしたっけ??「キミ」じゃなかった?ERIの勘違い?? まあいつまでも妻を「キミ」ってのもなんだかね、それは理解できますが…w。

 しかし…。古代艦長、さっきの真田さんへのセリフといい、この独白といい。「雪のために」今回乗るんだよ、ってめっさ強調してないですか?(w)いえ、いいんですけどね?そんじゃあなんで真田さんには真っ先に雪の消息を聞かなかったんだと突っ込みたいけども…。人類はいつも「ついで」(w)。いいんですよ、テレサが地球を救ったのも「島のついで」でしたんで。あなたのことをとやかく言えませんって(爆)。



<アクエリアスでの一時>

 ここでちょっと気になるコトを。
 真田さん、古代とアクエリアスへ来てるんですが、この後なだれ込むよーにヤマトは発進へと向かうんです…。でも、ここで、結構時間が経ってるんですよ。

 真田さんは地球へ戻っているし(発進して行くヤマトを、科学局のモニタスクリーンで見送っています)第三次船団の移民船へ市民たちが恐れることもなく搭乗していくさまが描かれる。古代がアクエリアスドックへやってきてから、何日か(どんなに少なくとも丸一日は?)滞在期間があったと思われるのです。その間のエピソードは全部カットされています。パンフにも記載のあった、「古代が加藤の制服を小林に託した」というシーンも、きっとここだったんでしょう。でも、下で書きますけど、小林と古代の最初の出会いはかなりしょっぱい(爆)。古代が小林をどこでどう評価し、チーフパイロットとして、またCP隊の隊長として認めたのか、がこのカットシーンに含まれたのかもしれないと思うと残念です。

 もうひとつ。第三次の移民船に乗るために並んでる市民たちの態度です…。第一次、第二次は壊滅してるんですよ?普通もっとパニック起きても不思議ではない。市民にはある程度は襲われた事件のことは伏せられていたのかもしれないけど。

 小林が古代のことをスパイだと言ったのは、良くも悪くも、ヤマトの復活がこのタイミングでしか為し得なかったからなのかな、と思いました。第三次船団の出発がスムーズだったのは、伝説の艦長古代とヤマトのコンビ復活がここでようやく発表されたからだと思うしかない。(かといって、それだけであんなに安心できるモノだろうか??)ERIだったらコワいから移民船には乗らないなあ。第三次船団が無事にあっちへついた、って分かったら乗る。(笑)
 でも、仮にそうだとしたら、第一次第二次の市民はビンボウクジ引いたことになっちゃうよね。ヤマトを作ってたのに、第一次と第二次の護衛をさせなかったのはどうしてだ、せめて出発をヤマトの完全復活まで待てば、第一次も第二次も全滅させずに済んだかもしれないのに、ってことになる。そうなるとやっぱし突き詰めて行くと古代がさっさと戻って来なかったから、になりそうでヤなんですけども…。そんなこんながあって、ヤマトの再建やらその完成時期やら艦長が誰かとかは、全部極秘だったんだと、そういうわけらしい。それをスッパ抜きにきたスパイだと、小林は思っちゃったんでしょうかね。


 

<新生ヤマトと愉快な仲間たち>

 さて…。機関室へやって来る古代。あり?なんか波動エンジンでかくなってね?(違うから!懐かしさに胸がいっぱいになってるの!)…と触ろうとした途端。

「誰だ、お前!」勝手に触るな、オッサン!さてはお前、スパイだな〜?!
 スパナ持って殴り掛かろうとする小林……。(この時は、この人緑色の班カラーの服を着てます)スパイって。しかもオッサンて。…そのオッサンに避けられて転ぶって、どういう三枚目的登場の仕方よアンタ…。(このシーンではついつい小林に突っ込んでしまいます)
 小林がなんで古代をスパイよばわりしたのかは多分前述の通りとして、見るからに艦長服姿の(制帽見ても一発で艦長クラスとわかる)人物に「オッサン」……。あんた、どこに目ェつけてんのよ、とERIは最初からこの小林くんに突っ込みっぱなしでした。(あとから、徳川に「どうもその、軍人としての規律が…」と言われているのはアンタだよ?双子にも笑われてるし…「笑うな!」って言い返してますが、みんなも認めるようなスカポンタン、てことだよ、小林は!!ぷぷっ)

 スカポンタン(すでにアダ名ついた)の怒鳴り声を聞いて、慌ててすっ飛んで来たのは機関長、徳川太助。「なぁにやってんだ、あいつ…!!」
 古代艦長っ!申し訳ありませんっ。
「こ、古代艦長…?!」コバ、今頃気付く(w)。
「きみは」
 太助、ハラへこんで背が伸びて、プヨヨン体型だったのが見事な逆三角体形に!!古代、よくぞ見分けた…。「見違えたぞ」って言うかと思いました(爆)。しかも、現在は月面基地司令としてヤマト再建を担っております、って!!なぜかちょっと前髪に怪し気なパーマがかかっていますが、それはオシャレということで。

 そこへ二人のやり取りを聞いていたパイナップルが二つ。
「ちょっと待ったあ!ヤマトの機関室を再建したのは、このオレたちだ!」
 機関部制御席、天馬走、同じく翔!

(……この双子、決して美形とは言えないんですがアクは強かった・w しかも話し言葉がヘンすぎる……爆。「トウの」「ゼン」!ってなんだ、「モチの」「ロン!」もだ)
 ここで、小林も所属を言っていますが、それが。「地球防衛軍パイロット、小林淳!」
 …パイロット。ただのパイロット、です。怪し過ぎます……。そして、徳川の徽章(なのか??肩の線の本数は階級を表してるのだろうか今回は。徳川は3本線。小林と双子は2本線です)から、彼が上官だと分かるのですが、どうも上下関係はまるでしっかりしていないようです。笑。


 かつてのヤマトの波動エンジンは炉心が一基でしたが、新型は6連の炉心を持っています。徳川の説明に、驚きを隠せない古代。
 そいつはすごい!まるでダイソ●のクリーナーじゃないか!(ドカバキ殴★…だって、見た目が…似てるんだよう…6連が)…もとい。つまり、6連射が可能ということか…!?
「このトランジッション波動砲は月をも吹き飛ばせるんです!」by双子。(吹き飛ばしちゃイカンだろ…お前らはズォーダーか)
「しかし、全弾を発射してしまうとエンジンは空になります。使い方を誤れば大変なことに…」
「万が一にも撃ち漏らしはできない、…万全の整備が必要だということか」
「モチの」「ロン!」(やめろ…パイナップルども)しかし笑ってる古代くん。彼のツボには入ったらしいです。



 一方、元第三艦橋、電算室ECI。
 緑矢印の制服を着た桜井が、白い制服の折原と機器のセッティング中。

「古代艦長!」
「どうだ、新型ヤマトのECIは」
「さすがヤマトです、もう大興奮ですよ!!」
(……桜井は「ゆき」にいた頃からナビゲーター(航法士)として働いていて、古代の絶大な信頼を得ていたようです。しかも、当然艦の操縦も出来る。古代にとって、この温厚で理知的な桜井は、新人たちの中では島を彷彿とさせる人物だったかもしれないなと思いました…)
「お前はアマールに行ったことのある唯一のクルーだ。パイラーとしても期待しているぞ」
「練習航海で一度行っただけですけど…頑張ります!」
 お尻を向けて忙しくセッティングしている折原を、慌てて呼ぶ桜井。…真帆ちゃあん、集中力は認めるけどあまりに空気読めなさすぎ。(そこがカワイイ)
「真帆さん、艦長ですっ」
 もうとっとと女の子を下の名前で呼ぶ皆さん…。(古代はこのシーンの後すぐにもう「真帆」って呼び捨てだしね…w)

「ECIチーフナビゲーター、折原真帆です!」
「キミは…科学局にいた…?」きみが折原くんか。ECIの申し子、天才ナビゲーターと噂の高い…
「ええ〜、天才だなんてぇ」
 古代に褒められてナヨナヨ〜〜ンと照れる真帆ちゃん、カワイイです…。桜井と連動して航海を導いてくれ、と言われ、「ハイッ」と敬礼。(うう。書いていいですか??このシーンの真帆ちゃん。例の、あの心臓のところに拳を当てるやり方の敬礼ですが、毎度「ぽよん」って音が聞こえるような気がするんだけど……★殴☆ドカバキグシャ。)



<ヤマト、発進…!!>

 全艦、発進準備…!
 舞台は再び第一艦橋へ。

「なんかオレ、緊張したら腹減って来たなあ…」
「中西クンは、口を開けばハラ減った、よね〜♪」(さあ、誰の台詞でしょう)
 その傍らでは、中央の戦闘指揮席でテストモードの波動砲トリガーをいじる上条(久々に出て来たぞ)と、右のチーフパイロット席の小林がいざこざを始め…。

「…お前に撃てるのか?」
「…なんだと?」

 コバ、上条が戦闘班長なのが気に入らないらしい。古代が拾って来て戦闘班長につけた上条だから、みんなと面識はなかったわけです、彼は。大敗を帰した第一次船団護衛艦隊旗艦ブルーノアの戦闘班長でしたから、負けて帰還したことに忸怩たる思いをまだ残している…陽気になれるわけがありません。だから当然桜井のように愛想も良くないし、むしろピリピリしてるし、冗談なんか通じません。でも事情はどうあれ、コバは上条が気に入らないわけです。やつは負け犬だからね…早い話が。



 <ERIの「笑」。>
 ………それにしても、コバは誰にでも喧嘩吹っかけるねえ…!!古代にもケンカ売ろうとしたし、上条なんかは多分絶好の獲物…w。桜井はインネンつけるスキが多分ないだけで、この後大村さんにも突っかかってます、とんでもないスカポンタンです(爆)お前、機関部は仕切りたいわ戦闘班長もねじ伏せたいわ、コスモパルサーも牛耳らないと気が済まないわ、しかもチーフパイロットなのに!お前一人でヤマトやる気か、タコ!!(いかんいかん、はしたのうございました…)でもなんか憎めない…(w)。上条くんはもと一等空佐ですよ?大佐ですよ??なのにおかまい無し(爆)。
 コバ、なんかERIはコバが好きになって来たよ(w)。このムチャぶり、かつての古代とも比較にならない破天荒野郎です……。



 おっとと、続きです。
「俺たちと真田さんが再建したヤマトだ。むざむざ沈めるようなマネはして欲しくないな」とコバ。
「なんだと!」
「…やるか?!」
 (このシーン、コバがふんぞり返っている座席…リクライニングがしっかりしていて座り心地が良さそうだとすごく思った…島くんに使って欲しかった…)

「コラ!二人ともやめんか!!」
 コバと上条が一戦交えようとしたところへ、大村さん登場。
「なんだあんたは」
「ヤマト副長、大村だ」
 副長だか九官鳥だか知らねえが、横から口出すな、ヤマトは俺たちが復活させたんだぞ!(………キューカンチョーだなんて。とことん失礼なコバ…・汗。)
 大人な大村さん、さすがにブチ切れずに諌めます。
「ヤマトの復活は、全人類の願いがあったからこそ実現したんだ!」
 まだ言い逆らおうとするコバ、そこへ上から古代が……。

「俺が艦長の古代進だ。お前たちの命、今日から俺が預かった」

 有無を言わさぬ迫力がありますな…(w)。
 総員発進準備!



<ERIのハテナ?>

 ええと。パート1でもそうだったんですけど(「1」は仕方ないっちゃー仕方ないが)テスト航海ってしないの?今回は出来る状況ではあるはずでしょ?なんでぶっつけ?コバ、シミュレーターで充分なの?いきなり発進するのがヤマトのセオリーなのはわかるけど?……まあ、良いんですが…。あ、そうか、それもカットされたのかな?ぶっつけのほうがカッコいいもんな…。(しかしこれは、『ぶっつけで発進、なんて、そんなの島大介にしかできない!!』とゆー島(兄)ファンのヒガミでもあるのでしょう…いいよ、ほっとけ)

 それから。地球全土から発進する第二次船団の10万人乗り移民船。後の古代の報告では、一次二次を合わせて合計6300隻の移民船が第三次としてアマールに到着しているので、6000隻くらいはいるんでしょうか。伝説の艦長古代進、そして勝利の象徴、宇宙戦艦ヤマトが護衛につく!もう、そう聞いただけで、6億人が安心して前人未踏の旅に出発……。
 これはすごいことですよ…。このカリスマ性だけで、古代、大統領になれるよ…。



 移民船団の発進を受け、月面基地から第7・8・9護衛艦隊も発進、月軌道上にて待機陣形をとっています。

「波動エンジン、機動開始」
「補助エンジン動力接続…スイッチ・オン」
「第1、第2フライホイール始動!」
 ECI起動
。レーダー、通信、操縦系統、すべて異常なし!
「ドック上昇」ガントリー、ロック解除…!


 厚い氷の天蓋へ向けて上昇するドック。かつて、放射能で汚染された大地の岩盤を…また地球防衛軍海底ドックの鋼鉄製のゲートを突き破り海水を分けつつ上昇したように。ヤマトはアクエリアスの氷を突き破り…発進、上昇。さらに強化されたヤマトの船体は絶対零度によって固く凍結した氷塊をものともせず、白い噴煙と衝撃波を残し、アクエリアス・ドックを後にする——



ヤマト、発進——!



「頼むぞ、ヤマト。…任せたぞ、……古代!」

 

 

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