Original Tales 「碧」〜あお〜  

 

 本編前に。
 これ、まえがきが長いです!すいません!

 「2」限定でのテレザートのテレサの生い立ちから、最期の数ヶ月を描いたお話です。
 テレサの服は抜けるような蒼、テレザリアムは深い藍、という感じです…でも、どなたかも書いていらしたような気がしますが、彼女のアップを見ると奇麗な碧眼なんですね…。テレザートも翡翠のような碧色の星。彼女の瞳、そしてその母星を象徴し、彼女のためのストーリータイトルを「碧」…としました。
 島のヤマトベクトルも航海班の緑。だからこのオリストのイメージカラーは、ブルーよりグリーン、て感じがしてる私です。

 さて、このオリストを書くために、「宇宙戦艦ヤマト2」本編からのかなり詳しい考察が必要でした。エピソードの大半は、本編の登場人物のセリフやナレーターの台詞などに裏付けされるものですが、滅亡前のテレザート世界やテレサの幼少時の生活などは完全な創作です。ただしそれも、彼女の態度や滅亡した都市の様子から推測したものが大半。なので、本編を合わせて観ると更に納得いただけるやもしれません。

 「2」のテレサって、好き嫌いがばっちり分かれるキャラみたいですね。むしろ、「好き」だという人の方が少ないようです。その理由はもちろん(作画に問題がある、という点もあるが・汗)無表情な顔、淡白で高飛車とも思えるつかみ所のない態度(島だけには別の顔を見せてるが)、空気の読めなさ、などなどでしょうか。
 正直私も最初は好きじゃなかった。島くん、どうしてあんなヒト好きになったん??と不思議でした。でも、色々考えながら何度か観ているうちに見方が180度変わったキャラで、今ではすっかりテレサ親衛隊です(w)。彼女は美しいだけじゃなく、とても賢くて健気で可愛らしい女性で、しかも強い。とても魅力的なキャラなんです……以下にその根拠をいくつか挙げましょう♪
 

 

★ 彼女は実はとっても頭がいい。


 好意的な捕え方でも天然ボケ、と評されることの多いテレサなんですが、とんでもない。確かに異星人ならではの感覚のズレはあるでしょうけども、すごく賢い人のはずです。

 根拠1。 <宇宙座標が解る!>


 彼女は自分の星と、ヤマトとの位置関係をちゃんと数字で伝えられる。例えば「2」10話、島が通信で「ヤマトの現在位置は、地球中心航法図上のGH337、航路の指定をしてください」って言うんですが、それに対して「11時の方向、上下角プラスマイナス2度、99宇宙ノットで航行して3日でテレザート空域へ到達できます」ってすぐに答えてるんだよ。驚くのは、島が「地球中心」で作られてる「航法図上」での現在位置を言ってるのに対して、即座にそれを自分の星の航法図に置き換え、さらにそれを地球サイドのものに戻して答えてるところです。


 これだけだって、普通一般人にはできません。ほぼコンピュータ任せだとしても、天文学か、宇宙航法の共通概念みたいなものを知らないと、んでその上必要なデバイスの扱いが充分出来ないと、そもそもチンプンカンプンなはずです。J・P・ホーガンなんかの古典SF読んでても判りますが、異星人の使う数字の単位はそんなにすぐに解るもんじゃありません。

 ですが本編を見て行くと、テレサは地球のことを予めすこしは知っていたんじゃないか、って気がします。なので、地球で使われている距離や重さや力や方向の単位はすでに知っていたのかも。だとしても、とっとと航路を指定できるなんて、アンタは女神じゃなくて科学者だろ?って突っ込み入ってもおかしくない。こればっかりは、彼女がテレパスだとかそういうモンで解決するとは思えません。

 

根拠2。 <医療行為が施せる!>


 しかも異星人への輸血。適合検査だけではなく、解剖学が解ってないと単純に自分と島の血管を繋ぐことすら出来ない、と思われますが、大した道具もなしにやってのけている。もちろん怪我の治療もしたと思われ。手かざし(w)だけでは全部治せなかったから、輸血なんかしてるわけでしょ。ともあれ、オリストでは、テレザリアムは人工知能(AI)を持っていて、それが制御する医療システムも備えている…という感じにしていますが。
 

 

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