「完結編」については、ERI自身が受け入れられるようになるまでに30年(四捨五入して・w)を要した……なんてことはちょっと横に置いておくとして(爆)。
「復活篇」です。
ヤマトの世界、その「完結編後のスピンオフ作品の数」は厖大で、ホンットいろんな解釈の作品があってとっても楽しいです。ですが、ここに来て…今まで好き勝手に妄想できたものが、オフィシャルな「復活篇」の登場でかなり制限されるという格好になってきました。ちなみに、映画公開まであと2ヶ月を切った段階。
「完結編」の17年後。
原作の某N氏がずっと温めて来たと言う設定で物語が進行しますが、島ファンから見るとどーなのか。
「島大介」は戦死していて、当時10歳だった弟の次郎が第一線に出てきます。にしてもね…。
島がいない世界なんです…「復活篇」は。そんな世界、何の意味もないわ…と最初は思ったんですが、ここへ来て次郎のオフィシャルキャラクターデザインが「兄貴に生き写し」。
ひいいい、やめてくれ!
そう思った島ファンは多いんじゃないでしょうか……だって、次郎…もともと髪の色茶色だし、眉毛あんなに太くなかったし!額の剃り込み、なんとかしろ!兄貴だって剃り込み入ってたわけじゃないぞ!!……などとしょうもないツッコミを入れてみますが、あのキャラデザインを見せつけられた日からこっち、気になってしょうがない(爆)。
さて、ここで。
<本編だけに限ってみた「島ファンとしての復活篇」>と、<ファンフィクションから見た「島ファンとしての復活篇」>この二つについて、私ERIの見解を分けて書いてみた。(あくまでも、ここに書いてるのは、島のいちファンとしての、ERIの独断と偏見、です)敢えてこんなもん、サイトに載せなくたってブログでもいいやん、と思ったけど、オフィシャルにヤマトの歴史が変わる節目なんで、…とりあえず。
<原作だけに限ってみた「島ファンとしての復活篇」>
ハッキリいって、そういうスタンスで見ると「復活篇」は島の友達のその後もしくは家族(次郎)のその後、というだけのことですな。大介自身は英雄の丘に眠っているんだし。
まあ次郎の事は上に書いた通り、すごく気になりますが。
復活篇に望む事といえば、二つしかないです。
「これ以上、島の友達殺さないでください!!」
「兄貴の友達に、次郎を『島』と呼ばせないでください!」
特に、一つ目…古代や雪はもちろんなんですが。
徳川太助(この人は復活篇のキャラデでめっちゃカッコ良くなった!良かったねえ太助!!!)、彼が死んだり怪我したり、しないようにと願いますね。 太助は、島の操舵を支えて来た大事な片腕です。生きていた頃の島の、ヤマトの操舵を一番良く知っていた人の一人ですから、新しいヤマトについても「島」を意識してエンジン整備しているんではないかと思う。…はて、でも山崎さんはどうしたんだろう。引退かしら。でも現役の頃の徳川さんと同じくらいじゃないのかな???
相原や太田、昔のメンバーももし健在で出演してくれるのなら。誰一人死なないで欲しい、そう願います。(新キャラだったら死んでいい、てわけじゃないよ!!!いーかげんにキャラを死なせて泣かせる手法はヤメレと言っているだけ。…もちろん、シチュとして「大勢の犠牲が出る」状況なのは理解できますが…それでも、さ)
そしてもちろん、島の兄貴分だった、大好きな真田さんや佐渡先生も。
真田さんは、地球に残るようですが…。
そして、「次郎を島、と呼ばせないで欲しい」
これ、かなり切実なんですけど。
次郎は移民船団本部長、という肩書きで出てきますが、真田さんの下で働いているらしい。…という事は。
真田さん、次郎を「島」って呼ぶ可能性がめっちゃ高いよね。けど、「島、島」って連呼してほしくないな。「次郎」って呼んでくれないかなあ。…でも他がみんな名字だったら、次郎だけ「次郎」ってわけに行かないだろうなあ……いや、「太助」の例もあるからな、無茶言ってるわけじゃないぞ?とか思っても見たり。
ERIにとって…いや多分、島くんを愛してるファンにとっては「島」は「島大介」ひとりだけなんですよ。「艦長」といったら「沖田さん」を指すように、「島」と言ったら「航海長・島大介」しか有り得ないんです。 まあ、副長、だった時期もあるけどさ。
もしも映画の最中ずっと次郎が「島」って呼ばれ続けてしまったら。…本当に兄貴の存在は昇華して弟にすり替わってしまったような感じがして…哀しいよ…。
<ファンフィクションから見た「島ファンとしての復活篇」>
さて一方、当然ながらファンの創作、オリジナルストーリーから見てみると、かなり感情的に捉え方が変わってきます。ひと言で言っちゃうと,「復活篇原作と、これまで作って来たオリジナルストーリーとのすり合わせ」が問題かな、と。
完結編後、物語の中では17年、現実には30年近く経っている。その間には、厖大なファンによるフィクションが作られ、「オリジナルストーリー/二次創作」として大きな市場を形作っても来たわけです。
当然、島の生存編、島とテレサの生存編、など多数のパターンがある。古代くんちも、子どもがいたりいなかったり、雪に連れ子がいたり別れていたり…と色んな様相。
で、ERIんちでは島とテレサの生存パターンで来ているわけですが…ここで、ウチ設定では次郎と両親がものすごく重要な存在になっている。どんだけ重要かと言うと、次郎と両親は島が休暇で帰って来るとき以外のテレサの面倒を見ている…テレサの弟,両親としても機能しているからなんですネ。
ここで、原作ではあまり言及されないであろう両親と、「もういないはずの」島大介ご本人については多分、勝手な妄想を繰り広げる余地ってのはまだ残されてると思います。のでちょっと横に置いておくとして。
モンダイは、やっぱし次郎です…
ERIんち設定では、次郎は「軍人にはならない」選択をしています。兄貴が生きてるからね。あんなすごい功績を残している兄貴の後ろにのこのこくっついて行っても、絶対シビアに比較されるし、絶対にそれを凌駕できるはずもない。「島大介の弟」というレッテルは、必要以上に良くも悪くもプレッシャーでしょう。「古代守の弟」というレッテルを、古代進はよくも背負ってやってきたなあ、とそう考えると天晴な感じがしますがまあそれも置いとくとして…。
反対に兄貴が本編通り戦死していたら、きっと次郎は、兄貴を自分たち家族から奪った「戦争/軍」を嫌い憎みながらも、兄貴の後を追って行かずにはいられないに違いない…なんてことも考えます。現に、そういうオリストは多いですもんね。
けど、大介兄貴が生存しているERIんちでは、次郎は軍にも入らないし軍属にもならない。
兄貴が「お前も当然訓練学校に入るだろ」と何の疑問もなく思っていたのに対して、「俺は防衛軍には入らない。農業・生物関係の学校へ進んで、武器弾薬じゃなく命を育てて地味に地球を護るよ」と返しているシーンがあります(短編/Episode<Jiro>の「NOCTURN」>。実際に、動植物を地球外で再生し管理しているスペースコロニーへ行く話もあります(「DISTANCE」)。
さらに、長編オリスト「奇跡」の最初の方には「俺は軍には入らないで、ずっと両親のそばに居る。兄貴ほど出来は良くないけど、それが自分にしかできない親孝行だから」と独白するシーンも。
つまり、かなり前からERIとしては次郎が軍人ではなくその他の職業に就くんじゃないか、しかも大介兄ちゃんと方法は違えど同じ目的で(つまり地球、そして家族を護る)、と思ってたんですよ…。
二次創作の世界では、ERIなんかかなりの新参者ですから「何を今さら」な事がえらく多いんですが、聞くところによると「島次郎は兄貴の後を継いで新しいヤマトの航海長になるんだ」ってな設定が、以前はあったんだそうですね。
…おいおい。そんなエンタメとしてもベタすぎる設定、徳川太助や加藤四郎で、もう沢山じゃね?(爆)
だから、ERIの頭ん中では次郎が「兄貴のあとを継ぐ」といった選択肢はまったくなかったし、これからもない(キッパリ)。しかも、訓練学校にも入らないです。
ただ、ERIんちで「復活篇」を描くとすると、次郎の職業、いわゆるスーパー・バイオテクノロジー(のエンジニア)、というのが「移民に必要になってきます」。
本来はスペースコロニーで生態系を再生し、強い品種を育てて統合して、それを地上へ送るというプラントで必要とされた技術ですが、地球外で人類が生存するためになくてはならない技術でもあるわけです。ウチでは次郎はそのプラントの責任者になっている…それを、科学技術省長官の真田さんが放っておくわけがない。あの「島」の弟だし、信頼関係は抜群です。当然ヘッドハントして、移民計画に参加させると……その関係で、軍属として真田さんと同じ制服を身に着ける事もあるだろうと。(へへへ、これも、あくまでもERIの妄想なんですが。書いてる途中の話のネタです)
まあ、とにかく。
次郎は軍隊ではなく、違う方法で地球を護る男に成長している……オフィシャルな「復活篇」でも、彼がそうである事を切に願います。ただし、原作では兄貴は戦死している。そうであるにも関わらず、次郎が戦闘員ではなく違う道を選んだとすれば…彼の心の葛藤はいかほどのものだったでしょう…(泣)。
この、「完結編」と「復活篇」のあいだの17年間の次郎の葛藤、というのも非常に興味がありますけど、一方で、そっとしておいてあげたいとも思い…。
——30年近くずっと、島大介が死んでしまった事を受け入れられなかったのと同じくらい。……弟・次郎の葛藤も、その選択も、ERIが受け入れられるようになるまでにはきっと、長い時間がかかるんでありましょうな。
<2009.10.16>