Original Story 「鼓動」あとがき

 毎度おなじみ、言い訳です(あとがき、ともいう)。

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 もうこれ以上先は書かない、って言いながらまだ書いてる……なんだか某Nプロデューサーみたいなコトになってきましたが(爆)、完結編をどうにかしないと、って思ってたので、やっちまいました。



 <完結編を、なんとかやっつけてやる。>
 …そう決心したはいいけれど。
 あれを島が生還できるように料理するためには、まず本編を目を皿のよーにして観ないとならないわけで…。

 映画自体は、もう数回見てます。でも途中から頭まっ白になっちゃって、今まで一度も冷静に見終えたことがないの。何でデスラー出てんの?トリチウムってなに?なんで沖田さんに「お父さん」…?
 そんな風に、話の流れがまるで追えなくなってしまうんです……島の戦死のシーンの前後から。いやはや、まったく、どうしたもんか。

 佐渡先生の人格も存在も疑いたくなるよーな「誤診」による沖田さんの復活やら、まるでナイト2000(注:『ナイトライダー』っていうアメリカのカーアクションドラマ。ナイト財団が開発したAI搭載の黒のトランザム・ファイアーバード(車です)が人間よりも活躍するお話)みたいに意志を持って地球にたどり着いちゃうヤマトやら、ウマが出て来て第一艦橋メンバー総出で銃撃戦、なんてアフォらしい本編設定は無視してもいい…と思ったついでに、島が銃撃戦に出ていくわけないから負傷する理由もないわ、と今までは無視してた。
 そのまま無視してようかな。
 それも考えました。でも、やっぱなー。…やっつけなくちゃなあ…。だってそうしないと、「奇跡」につながる部分がぽっかり空いちゃうんだもんー。島が生きてるのがどうしてだかわかんないもんー…。

 そう思って描いたのが、この「鼓動」です。

 完結編は、ホント色々と無理がありすぎて、出来る限り本編の設定をそのまま温存したい私ですらもっともらしいこじつけをするのが辛い作品。島の戦死は、別に銃撃戦でなくてもあり得ることなので(そもそもあんな狙い撃ちしやすそうな艦橋が今まで無事だったのもおかしいさ)致し方ないとしても。
 まず、どうにももっともらしい理由が付けられないのが、上記のナイト2000化(自動航行システムが偶然作動したヤマトが、独りで勝手に地球へ帰還するシーンが冒頭にある。あれのこと・w)。あれだったら、島もアナ公もいらないじゃん。最後に沖田さんが操縦桿を握る必要もないだろ。大気圏突入だって自動で出来るなら、怖いもんなんかないよ。何のために入れ込んだエピソードなのか、理解に苦しみます。消息を絶って漂流してたヤマトが発見された、ていう流れで充分じゃん。雪の自殺未遂シーンを描きたかっただけなのか??にしても、せっかくの印象的なエピソードを伏線として効果的に使う、という気はないのかね?
 そして、「誤診」で甦った沖田さん。百歩譲って、暗黒星団帝国の「頭部だけ生体サイボーグ」…の技術で生き返ったのだとしても。ムリムリムリ、あれを押し通した意図もわからん…沖田さんが生き返るなら、島だってあの状態なら脳死に至ってないってことでサイボーグ化すりゃ生き返るって。遺体が戻った人は全員可能性があるじゃん、てことになりかねないし。
 こうやって整理して行くと、納得できるまでに数百年かかりそうなので(w)、やっぱ島の救命…だけに絞って描くことにしました。



<誤診だったのは島・w>
 そのために、本編設定を変えたのは、<冬月>のスペックと、沖田さんの件。
 本編では、<冬月>は波動砲を持たない防空駆逐艦という設定でしたが、それをヤマトと同じ条件の宇宙戦闘艦、にしました。トリチウムを積んでもらうために、です。<冬月>がアクエリアスの水柱に自動制御で(というより、島の開発したアルゴノーツ初号機を真田さんが急遽設置し、徳川と太田が操作して)突入し、波動砲エジェクターを使って自爆した、という流れにしちゃった。だって、本編では多分、死亡した乗組員はヤマトに載せたままだったんじゃないか、って思えるし…(負傷者の搬送で精一杯だっただろうし)そうでなくても、遺体をヤマトから<冬月>に運んだりしたら、万に一つの蘇生の可能性のあるもんも、ダメになりそうだったから。
 だから、ヤマトも帰ってきます。「奇跡」で、当たり前のようにヤマトが存在したわけも、これで説明つきました(w)。
 どうせ公式でも復活させるなら、それの何がいけないの?ねえ?
 どうせ迷路生き抜くなら、キミを尽きるまで愛して死にたいよ……(某アニメ挿入歌の歌詞・w)てなもんだ。
 そして沖田さんには、英雄の丘で英雄として、ずっと安らかに眠っていて頂こうと思います。死ぬためだけにご足労願うなんて、そんな失礼な真似は、ERIはしません(w)。佐渡先生の誤診だったのは、島の死亡診断だったということでひとつ。

 島くんは人工肝臓をくっつけて(真田さんと同じサイボーグだわ)生きてくわけですが、さすがに肝臓ですからね……完全な人工臓器などまだ出来てないらしく。島は引退。ふふふ、そうすると、復活篇で彼がヤマトのメンバーとして「居ない」わけも説明がつくじゃろうて(ふはははは)。あくまでも「生きてる」ことにしたいERIである(痛い…自分が痛すぎる…)。


 ということで。完結編で艦長として生き抜くのは、またしても古代、なのです(ERIんちではね)大変だけどガンバレ、古代!

 


<別名、妊娠発覚編>
 雪の聴診器はこの時代のスタンダードな性能のものですが、スゴイな、胎児の心音(しかも多分妊娠初期の)も外から聞こえるんだアレ(w)。
 そして4D超音波診断、ってやつですが。超音波による3D立体画像に、時間を加えたもので、胎児が動いているのを立体的に見ることが出来るもの。つまりは実況中継みたいなものですネ。
 現在でも実施している医療機関はありますが、はーーっきり言って、アレは不気味です(w)。親にとっては目に入れても痛くないほどカワイク見える赤ちゃん
ですが、親でない者にとってはほとんどホラー(爆)。まぁただし、23世紀ではホラーっぽくないように、かなり工夫されていると思われます(それにしても、島にはなんかのドキュメンタリー映像程度にしか見えてない・w)。

 しかし、古代と島。というか、島が、かな?事ここに至っても、古代にライバル心を燃やしてるのが笑えます。古代はすぐに先輩面して島の競争心を煽る(w)。この二人って、案外こういう芯の部分で幾つになっても小競り合いしてそうじゃないですか。男はいつまでもやんちゃなモンです。
 島くんなら、いっぱい勉強して(w)絶対いいパパになりそうですよね。(でも口うるさ過ぎて、テレサが閉口しそうな予感も・w)
 そして、古代くんちの第2子は女の子でしょう(w)。名前は「澪」かな、予定だと。「美雪」?まあ、どっちでもいいよ(w)。雪のお腹が妊娠5ヶ月にしては目立たなさそうですが、華奢な人でも目立たないヒトは居ますからねえ。
古代にそっくりなやんちゃな守と、雪にそっくりなおしゃまな澪。あらまあ、なんと「そのまんま」なお子ちゃまたちなのでしょう(w)。

 で、島とテレサの子どもはどうなのか、って?


 さてねえ……それは、なんだかまだイメージできないERIです。あの容姿の二人から生まれる子どもってのが、もうすでにわからん。髪だの目だのは何色になるんだ??バランスよくミックスはありえないだろうし?かといって、何人も子どもが居るフタリはもっと想像がつかない……(w)
 ……もうこの先のお話は、ホントに書けそうもない。ホントだったら(w)!!

 というわけで…
 島くんとテレサのお話は、好きでまた書くこともあるかもしれません。
 でも、とりあえずこの辺で一旦終了です。

 読んでくださった方、どうもありがとうございました!



                                                                  <ERI>

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