Original Story 「DISTANCE」あとがき




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うはははは。
いたずらっ子!!
次郎、大好きだよ!!
けど最後の方、すっかり次郎忘れ去られてるしー。


 ハイ、どうしてもやりたくなっちゃいました。次郎くんと、お義姉さんのお話です。
 といいつつ、実は例の輸血にまつわるお話、それに無人機動艦隊、&テレサと島の、気持ちのズレを解消する試みも。
輸血してもESPやPKは島に受け継がれなかった。だけど、子どもだったらどーなの?と真面目に心配してみた。けど結局結論は出ずじまい。まあ、案ずるより産むが易し、かな?

 「戦い」を厭うテレサと、その夫でありながら戦闘を生業とせざるを得ない島の、どうしようもない意識のズレ(Distance)を解消するには、テレサが一方的に我慢するか、島が退役(除隊)するしか方法がない。それでも、航海士の仕事はもちろん続けるでしょう、島は。そもそも、無人艦隊のコントロールってコソコソ隠れて管制するだけだから、パイロットとしては空を飛びたくて、もうストレス溜まりまくりなはずです(w)。
 …ただ、これも結論は出てません。「退役するつもりだ」とテレサに言う所までで、おしまいです。でも、島が退役しちゃったら「ヤマト」じゃなくなるー(w)ま、いっか。
この続きはどうなるか、もうこれ以上は描くのは無粋。あとは脳内で……。

 
さて、余談ですが、どういうわけだか私は島くんをワーカホリックにしたいらしいです……働く男にクる、って…一体。私の書くオリスト内では、島はいつも仕事に追われているみたいです。…なんでじゃろうか…(w)???おかげで、ふたりは遠距離恋愛フーフです(?)これもDistance、ってことで。

 



<次郎の性格>
 ええとですね、次郎の性格ってこんな感じなんじゃないかなあ、って思う根拠はですね……。
「1」 で乗船パレードの横を,たった一人で走って来て、兄貴にレイを渡して走り去る。次郎、6歳か7歳……父ちゃん・母ちゃんはどこよ?
「2」 での言動。「兄ちゃん,勤めはどうしたの?クビになったの?」とソファに寝っ転がっている兄貴に言って、「うるさい」と怒鳴られる。それに対してのセリフが「なんだい、人がせっかく心配してやってんのに」。そして、早朝の港で重機の上に一人よじ上り、戦闘衛星の爆発を眺め…(危ねーってばよ!!)暴動の起きてる通りで、「えみちゃん」を助けたり、ビルの屋上で大人に混じって一人でヤマトを見てたりと、なんとも怖いもの知らずの単独行動ぶり。……おそらく、父母の制止を振り切って出て来ちゃうタイプの子どもだと思われますね。兄よりきっと破天荒に違いない(w)。防衛軍に入っていれば、航海班じゃなく飛行科だの砲術だの、多分古代クンタイプだと思われますです。
加えて「ゲームから」は。イスカンダルから生還した兄の頬にふざけてゲンコツ。そのやんちゃぶりが窺えます。

 まあ、こんな感じで大きくなれば、高校生の次郎は何となく想像できます。時代的に兄貴ほど使命感に燃える必要も無いから、大人にならなくちゃと焦っているわけでもない。普通の18歳です。テレサに対しても、多分こんなかな、と。でも、惚れるツボはアニキと同じだったりする(w)。ま、無条件に奇麗だからさ、テレサはね(w)。
 次郎、青春まっただ中です。訳の分からない雄叫びあげて走ったりね(爆)。


<無人機動艦隊>
 SFなんか書いたことないので、これがSFとしてどうなのか、なんてのはどうもよくわかりません。でも、よくわかんないけどなんかカッコいいっしょ?このショートストーリーは、この部分が書きたくて書いたよーなもんかも。

 「永遠に」では初代の無人艦隊コントロールセンターを仕切っていた島ですが、なんで彼はあそこの任務についてたんだろう、それが私にはすごく気になる。背景にはどんな事情があったのか。「2」「さらば」では、ずっと輸送艦隊勤務だったのに、「永遠に」で突如「無人艦隊」勤務……。あれは栄転なのか,左遷なのか(w)非常に気になります。話の流れから、彼が無人艦隊コントロールセンターの所長だったらしいことが窺えるので、栄転、大抜擢なのかもしれませんが…。
 オリスト「奇跡」でも描いていますが、「無人艦隊」自体のニーズは絶対高かったと思うんだよね。「2」の戦闘衛星は多分その前身なのだろうと思います。
 
 さて。


 「完結編」でさ、ヤマトをハイパー放射ミサイルから身を挺して護る地球艦隊、っていう描写があったでしょう。……あれ、嫌だったな〜〜。

 ハリソン・フォードの映画「エア・フォース1」でも、大統領専用機を守るために、サイドワインダーミサイルの前に飛び出す空軍機が描かれる……もちろん、第二次世界大戦で大和の盾になって撃沈された艦船があっただろうけれど…、ああいうのはなあ。いかんよなあ…。究極の自己犠牲?あれを美学と取るわけだ。でも、島はそんなの、嫌だろうと思うんだな。守られて生き延びた者が、必ずしも幸せではないことを知ってるからね。

 無人の艦艇があったら、そしてそれが有人艦と同程度の機動をこなすなら。いくらだって盾にしたらいい。内部に人が居ないのだから、操艦スピードは確実に早くできる。中の乗組員のダメージを考慮する必要はないのだから、最悪何隻もぶつけてくっつけて、バリケードにしちゃったっていいんだよ。太陽に突っ込んじゃったっていいんだよ。そういう激烈な戦い方させても、まったくかまわない……(まあ、一隻にどれだけのコストがかかってるかという面では有人艦も無人艦も同じ。税金の投入は半端ないだろうからそんな高価な兵器を湯水のように使い捨てるのはマズいんだろうけど)。だけど、艦隊のバトルシーンとしてはすごいのが描けるんじゃないかなという潜在的可能性がある、そういう感じはする。敵艦は中に人間がいるわけだから、あり得ない転進スピードだけでも艦隊戦では有利だ。ただ、そういうの…今んとこは書けないけど(w)。
 
「永遠に」の脚本はおなじみの方たちばかりですが、島大介を突然無人艦隊コントロールセンター勤務にしたのはどなたで、なんのためだったのだろう?とインタビューしてみたいです…。

 ただ、本編での無人艦隊の艦には、なんと波動砲が積まれているという設定。…ということは、波動エンジンを持ってるわけで、理論的にはワープも可能なの。でも、無人の艦にそれはないだろ、ってことで、私のオリストでは縛りをわざと入れてます。ワープと波動砲発射は有人艦の特権。しかし波動砲は10隻だけにライセンス制で許可された、と。
 これは、「1」の木星浮遊大陸破壊の際に古代たちが痛感したはずの、最初の教訓を忘れて欲しくなかったから。強大な破壊力を持つなら,それ相応の大きな責任が伴う。……てやつですね。無人の船にその責任は負えないです。自動制御だったアンドロメダを手動のヤマトが征したのとも同じ道理です。完全機械制御の高性能マシンでも、メンテするのはやはり人間ですから、その艦隊の行動に対する責任は、動かす人間に科せられる、と。なんか、小難しいけど。



 それと、CDCの描写。
 こういうのがホントの指揮所なんですよねえ。ヤマトっぽくはないけど、ちょいと気に入ってます。
 暗いコンピュータールームにたくさんのモニタが並んでて、ランプがチカチカ点いてて、レーダーが回ってて、そこから指令を飛ばしてる、っていうアレな描写。本来ヤマトの第一艦橋なんかこういう風に描かれるべきなんだけど、あそこは大昔の船の艦橋の概念のまんまなんで、放っとこう。
 東京湾の海底に基地があるのも、金星に基地があるのも、なんだかそれらしい必然性が描けて楽しいです。他の惑星の基地と艦隊は、何をしてるのかなあ? 考えればキリがないが,楽しそう…(w)。


<吉崎さん>
 …中佐、かな?大佐、かな?じゃ島は少将?いいのか、そんな高待遇?
……ま、正直な所、階級に関してはわかりません。適当でイイです(w)。

 吉崎大悟、多分40歳くらい。ガトランティス・バルゼー前衛艦隊を破った、かつての知将・土方竜の副官を務めたこともある用兵学の専門家、という設定です。もしかしたら、アンドロメダに乗ってたかもしれません。島の操縦するヤマトに付いて行けなかった、っていうあたりには乗っていたかも。ほぼそのつもりで描いてますかね。その後ケガしてアンドロメダを一端降り、その間に地球艦隊は全滅しちゃいます。なので、色々嫌になって学校の先生をしてました。
 ええとねえ、ヤマトっていつも一隻で戦ってるでしょう。あれ、ホントはあり得ないよね。で、無人機動艦隊は「艦隊戦を旨とする」わけだから、ヤマトの戦術ってのはなんの参考にもならない。いつでもゲリラ戦法だから(w)。
 で,島はいつもそうやって来てたから、艦隊戦のプロが参謀として必要になる……というわけで出て来たキャラです。
 長痩身で独身。顔にこれ見よがしのキズ。ハーロックみたいなやつね。くわえタバコでね。プライベートだと皮ジャンとか着てそう。タバコとコーヒーと洗ってない頭と汗の匂いミックスの、汚い親父臭がしてそうな男ですが案外好きなタイプですかね。内面的には「風の谷のナウシカ」に出て来る、クロトワみたいな?見てくれは、マクロスFのオズマ・リーみたいな?……多分奇麗好きな島とは正反対の感じです。
 
<ハーレクインな>
 後半、めっさ甘い感じで展開しますが、私の描くものって絶対SFなシーンと甘甘なシーンが混ざってるもんですから。時折18禁なシーンも混ざる。自分がどっちも入れたいんだよね(w)。どうなの、これ?よくわかんないけど、ま、いっか。でも、SFでスピード感のある作品(文章)には心底憧れます〜。どういうの、っていわれてもパッとは出ないけど。

 さて、私の脳内では「島とテレサの子ども」っていうのがどうも実感としてありません。古代と雪の子ども、の方はわりと簡単にイメージできるんだけどなあ。
 テレサ自身は、ジェノサイド(大量虐殺)の記憶をもっているおかげで、「自分が命を生み出す」ということに無条件で戸惑いを感じるだろう、という気はします。某Mさんがオリストで描いてますね。ああいう葛藤が必ずあると思います。けど、奪うばかりでなく生み出すことができる、という事実はそれだけで、彼女にとって一種の救いとなるのではないかとも「私は」思うんだ。
 その辺を乗り越えて、ぜひ元気な赤ちゃん産んで欲しいです。

 あと、イヂメの好きな私は雪が基礎体温計ってて、テレサって排卵が年に一度しかない、ってことを突き止めて…てな展開も用意してましたが、そうすると恐ろしいことにテレザート星人の寿命がなんか自ずと出て来る感じじゃないですか。…やっぱ、島よりテレサの方が年上で、しかも多分寿命が長いような気が………そんな話、なんかまた重いじゃん(w)。だからヤメた。


 私って個人的に、テレサが地球式の子育てをしてる図ってのが思い浮かばないんですな。自分とこのオリストにしても、彼女の生きてる条件と言うのがとても限られていて、すごく不自由じゃないですか。島家にひっそりいるにしても、子育てとは相容れない環境過ぎるんです。だとしたら、そんな環境にいるしかない彼女に子どもなんて,彼女自身が可哀想で。妊娠と出産はそんな甘くないですからね。夫婦だけ、もしくは手助けなしの密閉空間で子どもを育てるのがどれほど大変か、私は知ってるからさ。島の勤務形態も、子ども育てるのには向いてないんです。ならいっそ、退役しちまえ、って思ったもんで(w)。
 辛うじて島のお母さんが同居していれば、どうにか可能なのかもしんないが……。大型民間宇宙船のパイロットしながら、島も一緒に子育てか??ばあちゃんも呼んじゃうとか? いやいや、でもこの先の時系列の話は多分、描かないと思われ(w)。



 さて、この二人の話は、また書きたくて書くとは思うけど。
 この話はここで一端おしまいです。
 それでは…読んでくださって、どうもありがとうございました!

 

 

 

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